北海道活性化するため、中国とどう付き合うか
莫邦富的視点~21世紀の大国・中国を見つめる~
講演に呼ばれた回数がもっとも多い地方自治体だという北海道で、「北海道活性化」というテーマの講演会に参加したという……。
北海道中国会の主催による講演会で札幌に来ている。講演会は基調講演とパネルディスカッションという2部に分かれている。基調講演の講師は前中国駐在特命全権大使の丹羽宇一郎氏で、パネルディスカッションには、丹羽氏のほかに、北海道日中経済友好協会の中田博幸会長と北海道中国会の田義之代表、私も入って議論する。与えられたテーマは北海道活性化するため、中国とどう付き合うかといったものだ。
47都道府県の中で、家を構える東京を除いて、おそらく講演に呼ばれた回数がもっとも多い地方自治体だと思う。大きなところを言えば、稚内を除いて道内の主要な町をほとんど回っている。言うまでもなく北海道への感情移入も他の地方自治体より激しいところがある。
パネルディスカッションのなかで、私はまず北海道のブランディング戦略の必要性を強調した。中国はいまや製造の基地から急速に消費の市場へと移行している。中国では北海道は抜群の知名度をもっているが、その知名度をビジネスのチャンスにするには、より強固なものにする必要がある。そのためには、北海道の企業も住民もそこに住む中国人、さらに私のような北海道ファンもより努力しなければならない。
北海道のブランディング戦略関連の話になるといつも惜しいと思っているのが、サッポロビールの中国市場撤退とそのネーミングだ。以前、ダイヤモンド・オンラインに次のように書いたことがある。ここに引用させていただく。
「私は秘かに気にかかっていたからだ。サッポロの中国語ネーミングだ。サッポロは中国語では『札幌』ではなく、『三宝楽』となっている。たしかに発音を聞く限り、『サッポロ』に聞こえる。『札幌』だと、中国語ではzhahuangと発音してしまう。日本人には、いったいどこの会社のことを言っているのかがわからなくなってしまう。『三宝楽』というネーミングもなかなか工夫している。
……いまでもそれは悪くないネーミングだと思う。しかし、この中国語ネーミングの開発を私にやらせてもらうなら、私は絶対、『三宝楽』を使わずに、『札幌』にする。たしかに発音の面では、『サッポロ』に聞こえなくなるデメリットがあるのが残念だが、逆に北海道という清々しいイメージを背負い、サッポロビールの社名に込められた精神とイメージも強調できると思う。」
経済活動にインパクトを与える交流を
北海道の農産品や食品に対するイメージもいい。一方、農業分野においては中国がいろいろな問題を抱えている。その分野の交流ももっと頻繁に行うべきだ。しかし、今のところ、ほとんど中国の安い労働力に目をつけて中国人研修生を導入するだけで終わっている。確かに畜産関連の技術者の交流などかなり早い時点で始まっているが、経済活動にインパクトを与える交流はまだそれほどないようだ。
一方、北海道に有機農業で成功している箱根牧場のようなところもある。確かに中国の農村には金持ち村と呼ばれる村もある。しかし、そのどれも農業で成功を収めたのではない。箱根牧場の経験がきっと中国の村興しに大いに参考できると思う。数年前、箱根牧場を訪問した私はそこの土を見て、感心した。思わず土を掴んで指の隙間からゆっくりと落としていった。その土の肌触りを体感したくなるほど魅力的な土づくりだ。
生キャラメルの製造販売事業で成長を遂げ、いまや十勝地方の観光地の一つとなっている花畑牧場の存在も無視できない。2005年、講演のため、アメリカに行くとき、お土産に何をもって行けばいいのか、苦悩していた。最終的には、花畑牧場の生キャラメルをもって行くことにした。結果から見れば、大成功だった。そんな魅力的な商品を作れる中国の村は皆無に等しい。
考えてみれば、日中間の交流は努力次第でいくらでもテーマを見つけられると思う。世界最大の市場になりつつあるということを理解すれば、北海道、いや日本がどう中国と付き合うべきかという設問に対する回答が自然に出てくる。
http://wizbiz.jp/MagazineArticle.do?magazineid=12&articleno=98より
 北海道中国会の主催による講演会で札幌に来ている。講演会は基調講演とパネルディスカッションという2部に分かれている。基調講演の講師は前中国駐在特命全権大使の丹羽宇一郎氏で、パネルディスカッションには、丹羽氏のほかに、北海道日中経済友好協会の中田博幸会長と北海道中国会の田義之代表、私も入って議論する。与えられたテーマは北海道活性化するため、中国とどう付き合うかといったものだ。
47都道府県の中で、家を構える東京を除いて、おそらく講演に呼ばれた回数がもっとも多い地方自治体だと思う。大きなところを言えば、稚内を除いて道内の主要な町をほとんど回っている。言うまでもなく北海道への感情移入も他の地方自治体より激しいところがある。
パネルディスカッションのなかで、私はまず北海道のブランディング戦略の必要性を強調した。中国はいまや製造の基地から急速に消費の市場へと移行している。中国では北海道は抜群の知名度をもっているが、その知名度をビジネスのチャンスにするには、より強固なものにする必要がある。そのためには、北海道の企業も住民もそこに住む中国人、さらに私のような北海道ファンもより努力しなければならない。
北海道のブランディング戦略関連の話になるといつも惜しいと思っているのが、サッポロビールの中国市場撤退とそのネーミングだ。以前、ダイヤモンド・オンラインに次のように書いたことがある。ここに引用させていただく。
「私は秘かに気にかかっていたからだ。サッポロの中国語ネーミングだ。サッポロは中国語では『札幌』ではなく、『三宝楽』となっている。たしかに発音を聞く限り、『サッポロ』に聞こえる。『札幌』だと、中国語ではzhahuangと発音してしまう。日本人には、いったいどこの会社のことを言っているのかがわからなくなってしまう。『三宝楽』というネーミングもなかなか工夫している。
……いまでもそれは悪くないネーミングだと思う。しかし、この中国語ネーミングの開発を私にやらせてもらうなら、私は絶対、『三宝楽』を使わずに、『札幌』にする。たしかに発音の面では、『サッポロ』に聞こえなくなるデメリットがあるのが残念だが、逆に北海道という清々しいイメージを背負い、サッポロビールの社名に込められた精神とイメージも強調できると思う。」
経済活動にインパクトを与える交流を
北海道の農産品や食品に対するイメージもいい。一方、農業分野においては中国がいろいろな問題を抱えている。その分野の交流ももっと頻繁に行うべきだ。しかし、今のところ、ほとんど中国の安い労働力に目をつけて中国人研修生を導入するだけで終わっている。確かに畜産関連の技術者の交流などかなり早い時点で始まっているが、経済活動にインパクトを与える交流はまだそれほどないようだ。
一方、北海道に有機農業で成功している箱根牧場のようなところもある。確かに中国の農村には金持ち村と呼ばれる村もある。しかし、そのどれも農業で成功を収めたのではない。箱根牧場の経験がきっと中国の村興しに大いに参考できると思う。数年前、箱根牧場を訪問した私はそこの土を見て、感心した。思わず土を掴んで指の隙間からゆっくりと落としていった。その土の肌触りを体感したくなるほど魅力的な土づくりだ。
生キャラメルの製造販売事業で成長を遂げ、いまや十勝地方の観光地の一つとなっている花畑牧場の存在も無視できない。2005年、講演のため、アメリカに行くとき、お土産に何をもって行けばいいのか、苦悩していた。最終的には、花畑牧場の生キャラメルをもって行くことにした。結果から見れば、大成功だった。そんな魅力的な商品を作れる中国の村は皆無に等しい。
考えてみれば、日中間の交流は努力次第でいくらでもテーマを見つけられると思う。世界最大の市場になりつつあるということを理解すれば、北海道、いや日本がどう中国と付き合うべきかという設問に対する回答が自然に出てくる。
http://wizbiz.jp/MagazineArticle.do?magazineid=12&articleno=98より
 
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